ドアが静かに閉まるようにする方法

家の中で、ドアや引き戸が閉まるたびに「ドン」とか「バタン」という音が気になることはありませんか?

築年数が経ったドアや引き戸は、力を入れたり、ドアノブやレバーを回さないと閉まらなかったりしがち。開け閉めのためにいちいち踏ん張ったり、大きな音がするのは結構ストレスだったりします。逆に、扉の開閉がスムースなだけで、無駄な動作もなくなり、意外に心穏やかに過ごせたりします。今回は、このような室内の開き戸や引き戸をスムースに開け閉めできるようにする工夫をご紹介します。

なお、ここに紹介する方法で全てのケースが解決する訳ではありません。また、ここに紹介の作業による外傷や家財に生じた損害などに対しては責任を負いかねますので予めご了承下さい。作業は自己責任でお願いします。

開き戸の閉まりをスムースにする方法

押したり引いたりして開閉する開き戸には、閉めた時に枠に固定されるための出っ張り(ラッチと言います)が付いてます。指で押すとペコっと引っ込む三角形のあれです。よっぽど古い物でなければ、もともと開き戸はそっと押すくらいで閉まるように作られていますが、長年使っていると、力を入れたり、ノブを回さないと閉まらなくなります。自然に閉まる装置(ドアクローザー)があっても、ラッチが引っかかって閉まらなくなるのも困りものです。これは、ラッチや受け側の金具(ストライク)の表面がさびたりほこりが固着して、互いにスムースに滑らなくなるのが原因の一つです。このような場合は、次の方法を試してみて下さい。

まず、ラッチとストライクの表面(図の斜線部分)にさびや異物がないか確認し、ある場合はそれを取り除きます。布などでこすって落ちなければ、マイナスドライバーなどでやさしくこそぎ取ります。次に、グリスをごく少量塗ります。グリスはホームセンターなどで300円くらいで買えます。一般のサラサラした機械油(ミシン油)は、この用途では効果がないのでお勧めしません。

グリスをごく少量、指に薄く付けて、部品に2、3度強めに塗りつけます。たくさん付け過ぎると衣服を汚すので注意しましょう。グリスを塗ったあと、ノブを回さずに閉まるか確認します。もし閉まらなければ、グリスの量を増やして10回くらい手で押して閉めてみて、閉まるようになったらグリスを少量残してふき取ります。それでもダメな場合は、ドアと枠の距離が近すぎるとか、内部の機構がさび付いているなど、ほかの原因が考えられるので、工務店などに見てもらいましょう。また、ドアクローザーがあるのに閉まらない場合は、ドアクローザーの調整が必要な場合もあります。

引き戸の最初のチェックポイント

引き戸がスムースに滑らない場合、最初にチェックすべきは、建具が何かにつっかえてないかです。引き戸と壁の間に何か挟まってないか(電源コードや去年のカレンダーなど)、そばに置いてある荷物が引っかかっていないか、まずチェックします。それがなければ、建具が上部の枠(さん)につっかえている可能性があります。これは、地震などで枠が上下方向に変形してくるためです。相当力を入れて何とか動くとか、建具が上に持ち上げられないようなら、つっかえている可能性大です。

まず建具を上に持ち上げて、取り外してみましょう。取り外せない場合は、いろんな位置にずらすと外せる場合があります。それでも外せない時は、建具屋さんに頼むしかありません。逆に、どの位置でも建具が楽に持ち上がり、取り外せるようならつっかえていないので、別の対処を考えます。

建具が枠につっかえている時の対処

何とか外せた場合、建具の上面にこすったような跡があれば枠につっかえていたと考えられます。このような場合、引き戸の上端をほんの少し短くすると、スムースに動くようになります。図のように、建具上部の両端に飛び出した部分がある場合は、その先端を目の細かいノコギリなどで切り落とします。切り過ぎると、はめた後で外れやすくなるので要注意です。まず2mmほど切ってから枠にはめてみて、足らなければもう少し切るというように、少しずつ進めましょう。

両端の飛び出し部分がない場合は、こすった跡がある辺りをカンナなどで削ることになりますが、自信がない方は建具屋さんに頼む方が無難でしょう。

つっかえていない時の対処(1):

戸車付きの引き戸をスムースにする方法

戸車付きの引き戸が、つっかえていないのにスムースに動かない場合は、敷居や戸車が汚れているか破損している可能性があります。

まず、建具を外して敷居と戸車の車輪をチェックします。ほこりなどがある場合は、掃除機で除去したり、固着している場合はドライバーなどでこそぎ取ります。車輪に割れや欠けがある場合や、髪の毛の絡まりなど除去できない場合は、戸車をフレームごと交換しましょう。ホームセンターなどで200円台で売られています。

戸車は建具の底面に釘で打ち付けられているのが一般的です。くぎ抜きで古い戸車を取り外し、新しいのを取り付けます。たいていの場合、同じ釘で固定できますが、ゆるい場合は少し長い釘を使います。

戸車交換時の注意点としては、車輪の径と形状にいくつかタイプがあるので、購入前に確認しておくことです。形状としては、ふすまのように平らな敷居を走る「平型」と、レールの上を走る「丸型」が一般的です。平型を付けるべきところに、丸型が付けられていて、車輪がバリバリに破損しているのを経験したことがあります。お店に行ってから迷わないよう、くれぐれも事前の確認をお忘れなく。

つっかえていない時の対処(2):

戸車なしの引き戸をスムースにする方法

戸車なしの建具がスムースでない原因として、敷居と建具との滑りが悪くなっていることが考えられます。

まず、建具が滑る敷居のへこみ(右図の青い)部分に、プラスチック製のテープが貼られているか確認します。このテープは滑りをよくするためのものですが、すり減ると滑りが悪くなります。テープの表面がまっ平であるなど、すり減っているようなら貼り換えます。ホームセンターで1,000円前半から売られています。幅を確認して購入しましょう。

敷居テープが貼られていない、木材そのままの敷居の場合は、新たに敷居テープを貼るのもありです。ただし、敷居溝が浅かったり、ふちが摩耗して丸まっているような場合は、テープを貼ると建具が外れ(脱線し)やすくなる怖れがあります。テープは厚み1ミリと薄いですが、もともと脱線が多い場合は避けた方が良いかも知れません。

そのような場合には敷居にロウを塗ってみましょう。仏壇用でもクリスマス用でもいいので、ロウソクを使います。敷居の端から端までごしごしとロウを塗り込みます。これで、滑りが良くなることが多いです。ただ、ロウは段々すり減って行くので、時々補充する必要があります。また、ロウを一度塗るとテープ類が付かなくなるので、ロウを塗るのは敷居テープを貼らないと決めた時だけにして下さい。

それでもスムースにならない場合

どれをやっても改善が見られない場合やいずれの方法も使えない場合は、閉める時の音をおさえるために「すきまテープ」を貼るのも手です。ホームセンターなどで100円くらいから売られています。スポンジがやわらかいのからしっかり目まで、いくつか種類があります。テープが目立たないように、柱や枠ではなく建具の方に貼ります。テープの厚み分だけ、閉めた時の建具の位置がずれるため、すき間風が増える可能性もあるので、厚くないテープがオススメです。

粘着テープで貼り付けるので、建具にのりが付く欠点はありますが、「ピシャッ」とか「ガン」とかいう音はかなりおさえてくれます。音が鳴らないようそっと閉めるのに気を使わなくて済むだけでも、結構気が楽になります。

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