私は、日本人の英語でのコミュニケーション力は先進国の中で最下位という印象(ほとんど確信)を持っています。これまで多くの学会や国際会議に関わってきましたが、同じアジアの中国や台湾、韓国の人たちにも大きく差を付けられています。例えば、原稿を読みながらプレゼンはできても、会場からの質問を聴き取れない、正確に答えられない人がいるのは、もはや日本だけのように思います。討論の間も日本人だけ静観しているシーンを多く経験しました。もはや日本人の英語苦手は世界に知れ渡っている感があります。
なぜここまで日本人の英語コミュニケーション力(あくまで平均値ですが)が落ちたかというと、例えば20年前までは、アジアの人たちもそれほど日本人と差はなかったと思いますが、この20年でずい分レベルアップしてきたように見えます。一方、日本人はバブル期以降「世界2位の日本」に浮かれて真摯な努力を忘れてしまった。その間に他国は猛追を果たしたと言うことではないでしょうか。これは語学に限ったことではないのですが。
いずれにしても、日本人の英語コミュニケーション力を根本から立て直さないと、様々な分野で日本の地盤沈下はさらに進むでしょう。受験英語ではなく、実用を主眼に置いた英語教育を是非とも望みたいものです。”The”が抜けようが、”for”が”to”になろうが、話し続ければ通じることの方が多いです。テストの解答のように、細かいミスにこだわっている場合ではありません。他国の人たちは、そんなことお構いなしに話しかけてきます。その気概に応え続けていく力量が日本人の英語に求められています。